IT業界は変化が早く、エンジニアが学ぶべき知識やスキルも時代とともに変化します。
そして、これからの時代に向けてぜひ学んでおきたいのが「ARMアーキテクチャー」です。
ここでは、ARMアーキテクチャーの概要や同時にLinuxを勉強すべき理由などについてまとめました。
目次
スパコン「富岳」でも採用されたARM
ARMアーキテクチャーは、イギリスのAcorn社が開発したCPUアーキテクチャーです。
CPUアーキテクチャーとはコンピュータの基本設計や設計思想のことを指し、種類としては「命令セットアーキテクチャー」、「マイクロアーキテクチャー」、「システムアーキテクチャー」などがあります。
そして、現在ほとんどのスマートフォンやタブレットで作用されているのがARMアーキテクチャーによるプロセッサーです。
例えばアップル社のiPhoneやiPadには「Aシリーズプロセッサー」、Android OSのスマートフォンやタブレットには「Snapdragon」や「Tegra」などが搭載されています。
さらにARMアーキテクチャーはIoT機器にも採用されており、私たちの生活には欠かせない製品となっています。
そして、2020年に世界一の性能を実現したスーパーコンピュータ「富岳」でもARMアーキテクチャーによるプロセッサー「A64FX」が採用されました。
このようにARMアーキテクチャーは幅広く普及しており、エンジニアとしては理解を深めておく必要があるといえるでしょう。
エンジニアがARMとLinuxを勉強すべき理由
そして、エンジニアが勉強するべき製品はARMアーキテクチャーだけではありません。
ARMアーキテクチャーとLinuxを併せて学ぶことで、よりエンジニアとしての価値を上げることができます。
ARMアーキテクチャーは組み込み機器やマイコンでも多く採用されています。Linuxは無料かつ安全に使用できることから多くの企業が使用しています。
このように両者が普及することで、「ARM上で動作するLinux」が登場したのは当然の流れであり、企業にとって導入のハードルも低くなっています。
ARMアーキテクチャーとLinuxと両方に触れておくことで、ARM上で動作するLinuxが今以上に普及したときに、多くの企業から必要とされる人材になれる可能性が高まります。
サーバ用途でもARMの採用は増えるか?
ここまで述べた通り、ARMアーキテクチャーはすでに様々な用途で利用されており、サーバ用途での採用も増加していくと考えられます。
以前ARMアーキテクチャーがサーバ市場に参入した際には、性能が不十分であったためにそれほど普及することはありませんでした。
しかし、2018年には以前の弱点を克服する製品が誕生し、再度ARMアーキテクチャーに注目が集まっています。
クラウドサービスで大きなシェアを誇るAWSが独自にARMプロセッサーを開発したこともあり、ARMアーキテクチャーにとって大きな変化が訪れているといえるでしょう。
このような時代の流れからエンジニア、特にサーバエンジニアにはARMアーキテクチャーに対応する能力が求められるといえます。
サーバ用途でのARMアーキテクチャー対応においては、WindowsやUnix以上に先行しているのがLinuxです。
ARMアーキテクチャーとLinuxを学ぶことで、将来的にサーバ用途での採用が増えた際に、転職の際に有利になるなどメリットを享受できる可能性が高まるでしょう。
エンジニアには必須!将来性の高いARMを学ぼう
IT業界でエンジニアとして仕事を続けていくためには、その時々のトレンドを把握したうえでスキルを磨いていくことが大切です。
そして、今後のためにぜひ勉強したいのがARMアーキテクチャーです。
サーバー用途での採用が増える可能性があるため、ぜひLinuxと併せて学習してみてはいかがでしょうか。
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