目次
Kotlinとは?
Kotlin(コトリン)とは、ロシアのJet Brainが発表した比較的新しいプログラミング言語です。
オブジェクト指向言語であり、Javaをより簡潔で安全になるように改良して開発されたものです。
本記事では、近年注目を浴びているKotlinについて紹介していきます。
Javaを簡潔にした言語
Javaは現在でも代表的なプログラミング言語ですが、記述が複雑で使いづらい場面も多々あります。
Kotlinは、そんなJavaを産業利用向けの言語として簡潔に改良した言語です。
Javaと文法が近く高い互換性があるため、Javaを扱えるエンジニアであれば、kotlin初心者でも、少しの学習で習得できるようになるでしょう。
Null安全が組み込まれている
Kotlinには、ミスを防止するための仕組みも言語機能として備わっています。
例えば、nullポインタの逆参照を防止するような仕組みです。
バグが発生しにくいため、アプリ開発もスムーズになることが多く、使い勝手の良い言語と言えるでしょう。
KotlinでのAndroidアプリ開発環境の構築手順2ステップ
ここからは、KotlinでのAndroidアプリ開発環境の構築について見ていきましょう。
Googleでは、Kotlinの統合開発環境のために「Android Studio」を提供していますので、導入がスムーズにできます。
ここからは、その開発環境の構築手順について2つのステップに分けて紹介します。
1:Android Studioをダウンロード
KotlinでAndroidアプリ開発環境を構築するためには、「Android Studio」をダウンロードする必要があります。
WindowsやMacで、それぞれのOSに最適なダウンロードリンクが表示されますので、まずは公式サイトからAndroid Studioの最新バージョンをダウンロードしましょう。
2:Android Studioをインストール
Android Studioインストーラのダウンロード後に、インストールを実行します。
このインストールに関しては、WindowsでもMacでも大きく異なる部分はありません。
まず、Windowsの場合は、exeファイルとzipファイルのどちらかを選択してインストーラをダウンロードします。
ダウンロード後は表示される指示に従って、インストールを完了させます。
Macの場合は、Android Studio DMGファイルを起動し、アプリケーションフォルダに移動させたAndroid Studioを起動します。
次に、Android Studio導入以前の設定をインポートするかを選択し、指示に従って手順を完了させます。
これでインストールは完了です。
それぞれ、推奨されている方法でセットアップを完了させてください。
KotlinでAndroidアプリ開発をするメリット4選
Googleは、KotlinをAndroidアプリ開発における推奨言語としたことから、アプリ開発の際にはKotlinでの開発を強くすすめています。
上記のような理由から、今後はKotlinを使用してアプリ開発をする機会が増えてくると予想されます。
ここからは、KotlinでAndroidアプリ開発をするメリットを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1:開発用の言語として公式にサポートされている
GoogleがAndroidのアプリ開発において、Kotlinのサポートを開始したのは2017年のことです。
そして2019年5月7日に、KotlinがAndroidアプリ開発における推奨言語に格上げされるなど、
Googleでは今後、新しいAPIや機能の提供を行う際にもKotlinでの提供が最初に行われるようになります。
また、アプリ開発の際にはKotlinでの開発を強くすすめているため、「Kotlinファースト」が今後浸透していくでしょう。
2:Javaとの併用が可能
Kotlinは、JVM言語の一種であることからJava仮想マシンでの動作が可能で、Javaと高い互換性を持ちます。
さらに、JavaScriptへのコンパイルがサポートされているのも特徴です。
また、これまでJavaで用いていたライブラリーやフレームワークもKotlinで利用が可能です。
3:Javaより簡潔なコードが書ける
Kotlinが注目されている理由として、Javaとの高い互換性に加えて、簡潔な言語である点が挙げられます。
Javaは現在でも非常に多くのシステムに使われている代表的なプログラミング言語です。
しかし、記述が複雑になりすぎてしまうことが多く、使いづらい場面も多々あります。
その点、Kotlinはシンプルな上にJavaと文法が近いという特徴を持っています。
Javaを扱えるエンジニアであれば、少しの学習でKotlinも扱えるようになるでしょう。
4:NullPointerExceptionが発生しない
Kotlinは、未然にエラーを防ぐことができる言語でもあります。
これは、ミスを防止するための仕組みが言語機能として備わっているためです。
例えば、先述のnullポインタの逆参照を防止するような仕組みです。
NullPointerExceptionが発生しないため、アプリ開発もスムーズになることが多いでしょう。
Kotlinの勉強におすすめの書籍
ここまでは、Kotlinの基礎知識や知っておきたい特徴などを紹介してきましたが、実際に勉強を進める中で疑問点が出てくることもあるでしょう。
ここからは、Kotlinの学習におすすめの書籍について、初心者向けの入門編から中級者向けの応用編まで、それぞれ紹介していきます。
初心者向け
まず、入門編のおすすめ書籍を2冊紹介しましょう。
最近プログラミングを勉強し始めた人や、これから勉強しようという人には、入門編の書籍が1冊でもあれば安心で便利でしょう。
今後、Androidでのアプリ開発を検討している人は参考にしてみてください。
「やさしいKotlin入門」
入門編の1冊目は、これからプログラミングを勉強する人にもおすすめの「やさしいKotlin入門」です。
この書籍は、初めてプログラミングを勉強する人にも、予備知識が全くない人にもわかり易い内容になっています。
他のプログラミング言語との比較がなく、事前に学習しておく必要もないため、真っ新な状態からKotlinを知ることができ、楽しく学べるように考えられた構成になっています。
「速習 Kotlin」
入門編2冊目は、Kotlinの特徴や活用の仕方まで幅広く紹介している「速習 Kotlin」です。
Kotlinの特徴から準備しておくことなど、基礎の内容から学ぶことができます。
また、それに加えてサンプルコードを用いた詳しい解説までされています。
入門編でありながらも、サンプルコードを用いて実践的な内容までを広くカバーしてくれる1冊です。
中級者向け
次に、プログラミング経験者や予備知識のある中級者向けのおすすめ書籍3選です。
プログラミング経験者やアプリ開発経験者で、これからKotlinを習得しようと考えている方に向けて、より詳しく解説されているものを紹介します。
「Kotlinイン・アクション」
中級者向けの1冊目は、Kotlinの基礎からアプリケーションの構築までを解説している「Kotlinイン・アクション」です。
こちらの著者は、Kotlinの開発元であるJetBrainsのメンバーで、Kotlinの開発当初から関わっており、言語とその内部までを知り尽くした人物です。
単にKotlinの文法や使い方を解説するだけではなく、考え方や背景などの内部的なものにまで解説が及んでいることから、Kotlinの全体像まで理解を深めることができる1冊になっています。
「Kotlinスタートブック ──新しいAndroidプログラミング──」
中級者向け書籍の2冊目は、文法と機能を詳しく解説している「Kotlinスタートブック ──新しいAndroidプログラミング──」です。
この書籍は、Javaエンジニアで特にアプリ開発経験者を対象とし、Javaの代替言語としてKotlinを紹介しています。
Kotlinの全体像からAndroidアプリ開発での活用術が記載されていて、読み進めながらアプリ開発を進めることができる1冊となっています。
「基礎&応用力をしっかり育成!Androidアプリ開発の教科書 Kotlin対応 」
中級者向け書籍3冊目は、サンプルプログラムを作りながら解説されている「基礎&応用力をしっかり育成!Androidアプリ開発の教科書 Kotlin対応 」です。
この書籍では、Androidアプリ開発に必要とされる基礎的な知識から、具体的なプログラミングテクニックまで詳しく解説されています。
Androidアプリ開発の基礎から応用までをしっかり学びたい学習者向けの内容になっているので、これがあれば安心できる1冊です。
KotlinでAndroidアプリ開発をしてみよう
ここまで紹介してきたように、Androidアプリ開発におけるKotlinには、多くの特徴やメリットがあります。
Googleによると、Androidアプリの開発に携わるエンジニアの半数以上が、すでにKotlinを使用しているというデータがでています。
今後はその割合はさらに高まり、Androidアプリの開発言語はKotlinがデフォルトになっていくでしょう。
開発言語をKotlinに切り替えれば記述するコードの量が減り、テストなども簡単に済むため、エンジニアの負担軽減も期待できます。
KotlinはJavaとの互換性が高くシンプルなプログラミング言語です。
使い勝手の良さから、短期間で多くのエンジニアがKotlinを習得し使い始めました。
GoogleもKotlinを新たにAndroidアプリ開発の推奨言語にすると発表しているため、今後はKotlinを使う場面はますます増えるとの見方が強くなっています。
まだKotlinを習得していないアプリ開発エンジニアは、この機会にぜひ習得しておきましょう。
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