SSH経由でrsyncする方法とは?rsyncの基本的な使い方や各種オプションの使い方を紹介!
SSH経由でrsyncする方法とは?
今回は、SSH経由でrsyncする方法について説明します。ここでは、WSL2(Windows Subsystem for Linux 2)のSUSE Linuxからubuntuに対してSSH経由でrsyncします。rsyncを使うと、ファイルやディレクトリを同期できます。
基本的な使い方から、各種オプションの使い方について紹介します。SSH経由でrsyncする方法に興味のある方はぜひご覧ください。
環境情報
WSL2のSUSE Linuxからubuntuに対してSSH経由でrsyncします。WSL2、SUSE Linux、ubuntuは、インストールしている前提とします。また、SUSE LinuxとubuntuはSSH接続可能な状態を前提とします。
ローカル(SUSE Linux)の情報は以下です。
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local:~> cat /etc/os-release
NAME="SLES"
VERSION="15-SP1"
VERSION_ID="15.1"
PRETTY_NAME="SUSE Linux Enterprise Server 15 SP1"
ID="sles"
ID_LIKE="suse"
ANSI_COLOR="0;32"
CPE_NAME="cpe:/o:suse:sles:15:sp1"
local:~> ssh -V
OpenSSH_7.9p1, OpenSSL 1.1.0i-fips 14 Aug 2018
local:~> rsync --version
rsync version 3.1.3 protocol version 31
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リモート(ubuntu)の情報は以下です。
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remote:~$ cat /etc/issue
Ubuntu 20.04.1 LTS \n \l
remote:~$ ssh -V
OpenSSH_8.2p1 Ubuntu-4ubuntu0.1, OpenSSL 1.1.1f 31 Mar 2020
remote:~$
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基本的な使い方
SSH経由でrsyncするには、「-e ssh」を付与します。リモートのファイルをローカルに同期するには、以下のように記述します。
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local:~> rsync -e ssh ${ユーザ名}@${ホスト名}:~/test.txt ~/test.txt
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sshコマンドのオプションを付与するには、以下のようにシングルクォーテーションで囲みます。
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local:~> rsync -e 'ssh -i .ssh/id_rsa' ${ユーザ名}@${ホスト名}:~/test.txt ~/test.txt
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もちろん、ローカルをリモートに同期することもできます。
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local:~> rsync -e 'ssh -i .ssh/id_rsa' ~/test.txt ${ユーザ名}@${ホスト名}:~/test.txt
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aオプション
aオプションを付与すれば、「-rlptgoD」オプション(–recursive –links –perms –times –group –owner –devices)を付与したのと同じ効果があります。基本的には付けておくとよいでしょう。
ここでは、ディレクトリの中身を同期してみます。リモートは以下の状態とします。
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remote:~$ ls -al test/
total 28
drwxr-xr-x 2 ${ユーザ名} users 4096 Jan 4 16:02 .
drwxr-xr-x 6 ${ユーザ名} users 4096 Jan 4 15:51 ..
-rw-r--r-- 1 ${ユーザ名} users 21 Jan 4 15:51 test1.txt
-rw-r--r-- 1 ${ユーザ名} users 21 Jan 4 15:51 test2.txt
-rw-r--r-- 1 ${ユーザ名} users 21 Jan 4 15:51 test3.txt
-rw-r--r-- 1 ${ユーザ名} users 21 Jan 4 15:51 test4.txt
-rw-r--r-- 1 ${ユーザ名} users 21 Jan 4 15:51 test5.txt
remote:~$
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SSH経由でrsyncコマンドを実行します。
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local:~> rsync -a -e 'ssh -i .ssh/id_rsa' ${ユーザ名}@${ホスト名}:~/test/ ~/test/
local:~> ls -al test/
total 28
drwxr-xr-x 2 ${ユーザ名} users 4096 Jan 4 16:02 .
drwxr-xr-x 8 ${ユーザ名} users 4096 Jan 4 15:39 ..
-rw-r--r-- 1 ${ユーザ名} users 21 Jan 4 15:51 test1.txt
-rw-r--r-- 1 ${ユーザ名} users 21 Jan 4 15:51 test2.txt
-rw-r--r-- 1 ${ユーザ名} users 21 Jan 4 15:51 test3.txt
-rw-r--r-- 1 ${ユーザ名} users 21 Jan 4 15:51 test4.txt
-rw-r--r-- 1 ${ユーザ名} users 21 Jan 4 15:51 test5.txt
local:~>
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タイムスタンプやパーミッションが保持されたまま同期されていることが分かります。
vオプション
vオプションを付与すると、rsyncの詳細表示が表示されます。
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local:~> rsync -av -e 'ssh -i .ssh/id_rsa' ${ユーザ名}@${ホスト名}:~/test/ ~/test/
receiving incremental file list
sent 20 bytes received 146 bytes 36.89 bytes/sec
total size is 105 speedup is 0.63
local:~>
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excludeオプション
excludeオプションを付与すると、同期対象外を指定できます。リモートの状態は以下とします。
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remote:~$ ls -1 test/
test1.log
test1.txt
test2.log
test2.txt
test3.log
test3.txt
remote:~$
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SSH経由でrsyncコマンドを実行します。ここでは、*.logを同期対象外とします。
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local:~> rsync -a --exclude '*.log' -e 'ssh -i .ssh/id_rsa' ${ユーザ名}@${ホスト名}:~/test/ ~/test/
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ローカル側を確認すると、*.logファイルは同期されていません。
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local:~> ls -1 test/
test1.txt
test2.txt
test3.txt
local:~>
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existingオプション
existingオプションを付与すると、存在するファイルのみ同期できます。リモートの状態は以下とします。test3.txtが削除されて、test4.txtが新規作成されました。
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remote:~$ ls -1 test/
test1.txt
test2.txt
test4.txt
remote:~$
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ローカルの状態は以下とします。
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local:~> ls -1 test/
test1.txt
test2.txt
test3.txt
local:~>
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SSH経由でrsyncコマンドを実行します。
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local:~> rsync -a --existing -e 'ssh -i .ssh/id_rsa' ${ユーザ名}@${ホスト名}:~/test/ ~/test/
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存在するファイル(test1.txt、test2.txt)のみが同期されています。
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local:~> ls -al test/
total 20
drwxr-xr-x 2 ${ユーザ名} users 4096 Jan 4 15:55 .
drwxr-xr-x 8 ${ユーザ名} users 4096 Jan 4 15:39 ..
-rw-r--r-- 1 ${ユーザ名} users 21 Jan 4 15:55 test1.txt
-rw-r--r-- 1 ${ユーザ名} users 14 Jan 4 15:55 test2.txt
-rw-r--r-- 1 ${ユーザ名} users 14 Jan 4 15:53 test3.txt
local:~>
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deleteオプション
deleteオプションを付与すると、削除ファイルも同期されます。リモートの状態は以下とします。
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remote:~$ ls -1 test/
test1.txt
test2.txt
test4.txt
remote:~$
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ローカルの状態は以下とします。
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local:~> ls -1 test/
test1.txt
test2.txt
test3.txt
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SSH経由でrsyncコマンドを実行します。
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local:~> rsync -a --delete -e 'ssh -i .ssh/id_rsa' ${ユーザ名}@${ホスト名}:~/test/ ~/test/
local:~> ls -1 test/
test1.txt
test2.txt
test4.txt
local:~>
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削除ファイルも含めて同期されました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。WSL2のSUSE Linuxからubuntuに対してSSH経由でrsyncする方法を紹介しました。rsyncを使うとファイルやディレクトリを同期できます。基本的な使い方から、各種オプションの使い方を紹介しました。
ぜひご自身でコマンドを打ち込んで、理解を深めてください。
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