PPPoEパススルーの接続の仕組みとは?メリット4つとデメリットを紹介
PPPoEパススルーとは?
PPPoEパススルーとは、ルーターを介さずにPPPoEパケットを転送することをいいます。PPPoEパススルーはPPPoEブリッジとも呼ばれ、ルーターのNAT機能によって、特定のアプリケーションが使えない場合などに、それを回避する手段として利用できます。
そもそもPPPoEとは、PPPという通信方式を、イーサネット上で利用できるようにしたもののことをいい、現在もっとも広く使われているインターネットプロトコルの規格です。
ルーターを介さない接続
PPPoEパススルー機能はルーターを介さない接続という特徴があります。この機能を利用すると、端末に直接グローバルIPアドレスを取得できます。
またPPPoEパススルー機能で接続できる端末の台数に制限があることが特徴的で、NECのAterm®WG2600HSの場合は最大16台で、接続業者によって異なるようです。
PPPoEパススルーの利用方法
ここではPPPoEパススルーの、ルーターとパソコンでの設定方法を紹介します。
利用条件ですが、ルーターがPPPoEパススルー機能に対応している必要があり、IPoE接続が推奨されているため、対応しているルーターは少ないのが現状です。利用したい方は使用しているルーターがPPPoEパススルー機能に対応しているか確認しましょう。
ルーターで設定
PPPoEパススルーを利用するために、ルーターで設定することを確認しましょう。ルーター自体にON/OFFのつまみがある場合もありますが、ない場合はweb設定で設定しましょう。
お使いの機種によっても設定方法が異なるので、詳しくは製品ページなどから設定方法を確認してみてください。
パソコンで設定
PPPoEパススルーを利用するために、パソコンで設定することを確認しましょう。パソコン側の設定はインターネットプロバイダーによって異なるそうです。
設定及び利用方法を知りたい方はインターネット開通時に送付された資料に記載されていますので、windowsだけでなく、Macの場合の設定方法もそちらの資料を参照してみましょう。
PPPoEパススルーのメリット4つ
それでは、PPPoEパススルーを利用するにあたってのメリットを4つ紹介します。IPv6で使えなくなった場合、ネットワークカメラ、オンラインゲーム、リモート機能の利用でのメリットについて説明します。
今後減少するであろうPPPoE方式ですが、PPPoEパススルー機能を知り、上手に使い分けできるようになりましょう。
PPPoEパススルーのメリット1:IPv6で使えなくなった場合
PPPoEパススルーのメリットの1つ目は、IPv6で使えなくなった場合です。
IPv6接続はPPPoE方式のIPv4接続に比べて、通信速度が速いなどのメリットが多い反面、特定のアプリケーションが使用できないことがあります。
その場合、PPPoEパススルー機能を利用することで、ルーターを介さずに接続できるので、IPv6で使えないアプリケーションが使用できるようになります。
PPPoEパススルーのメリット2:ネットワークカメラ
PPPoEパススルーのメリットの2つ目は、見守り用のカメラなどのネットワークカメラの接続ができるようになることです。モデムに直接接続することで、ルーターを介さずにカメラを使用することができます。
プロバイダーが、IPアドレスをネットワークカメラに割り当て、簡単に導入できるので自宅などにカメラを設置したい方はPPPoE方式を利用しましょう。
PPPoEパススルーのメリット3:オンラインゲーム
PPPoEパススルーのメリットの3つ目は、オンラインゲームでの有用性です。メリットの1つ目でも説明しましたが、PPPoEパススルーを使用することで、IPv6では接続できないオンラインゲームに接続することができます。
PS4などのゲーム機でオンライン接続した際、NAT3だとマルチプレイができないので、PPPoEパススルー機能の設定をすることで、マルチプレイをすることができるようになります。
PPPoEパススルーのメリット4:リモート機能の利用
PPPoEパススルーのメリットの4つ目は、リモート機能が利用できることです。外出先から自宅のネットワークが利用でき、IOT家電の接続が可能になります。
例えば、外出先から自宅のエアコンの操作が可能で、帰宅中にエアコンの温度を設定し快適な自宅環境を整えたり、家電のスイッチを切り忘れたときに外出先でスイッチを切るということも可能です。
PPPoEパススルーのデメリット3つ
ここまでPPPoEパススルーの便利な機能を紹介してきましたが、IPoE方式に比べPPPoE方式は旧型なので、デメリットもいくつか存在します。
ここでは、通信速度・接続制限・セキュリティの3つの観点で発生するデメリットについて正しく理解し、上手に2つの接続方式を使い分けられるようになりましょう。
PPPoEパススルーのデメリット1:通信速度の低下
PPPoEパススルーのデメリットの1つ目は、通信速度の低下です。PPPoE方式は、インターネット接続時、網終端装置を通過します。この網終端装置が混雑することで通信速度の低下が発生してしまいます。
利用者の多い、オフィス街や夜の時間帯などに通信速度の低下が見られる場合は、これが原因の可能性があります。通信速度の観点では、新しいIPoE方式に軍配が上がります。
PPPoEパススルーのデメリット2:複数デバイスでの接続が制限される
PPPoEパススルーのデメリットの2つ目は複数のデバイスでの接続が制限されるということです。契約しているプロバイダーによっても異なりますが、1回線で2セクションまで許容されていることが多いそうです。
最初の方にも説明しましたが、接続できる端末は最大でも16台なので、2セクションで倍の32台です。オフィスなどで大量の端末を接続する予定の方はあらかじめ確認する必要があります。
PPPoEパススルーのデメリット3:セキュリティ
PPPoEパススルーのデメリットの3つ目は、セキュリティです。PPPoE方式の接続で、ルーターを介さないパススルー機能を利用した場合、接続端末がインターネット上にさらされ、ウイルス感染などの危険性があります。
PPPoE方式の中でもパススルー機能を使用する際には注意する必要がある一方で、パススルー機能を使わない場合は、ウイルス感染をルーターが遮断してくれるため、安全性は高くなります。
PPPoEパススルーとIPoE方式の違い3つ
ここまでPPPoEパススルーのメリットとデメリットを紹介しましたが、その中で何度か触れたIPoE方式とPPPoE方式の違いについて紹介していきます。
大きな違いは、IPv6に対応しているかどうかであり、現状で安定しているのはIPoE IPv6になります。しかしPPPoEではこのIPv6には対応しておらず、それでは細かい違いについて確認していきましょう。
PPPoEパススルーとIPoE方式の違い1:直接インターネットに接続
PPPoEパススルーとIPoE方式の1つ目の違いは、直線インターネットに接続するかどうかです。IPoE方式は網終端装置を経由しないで、インターネットに接続することができ、網終端装置のことを別名ONUともいいます。
PPPoE方式では、ルーターやアダプターなどの専用の通信機器の設置が必要になる一方でIPoE方式では専用のハードウェアが不要で、ブロードバンドルーターがあれば利用することができます。
PPPoEパススルーとIPoE方式の違い2:通信速度
PPPoEパススルーとIPoE方式の2つ目の違いは、通信速度です。PPPoE方式のデメリットとして通信速度の低下を紹介しましたが、最大速度の上限もIPoE方式の方が上になっています。
PPPoEの通信速度は最大1Gbpsです。一方、IPoE方式の通信速度は最大10Gbpsと、10倍もの差があります。
PPPoEパススルーとIPoE方式の違い3:ネットワークが混雑状態
PPPoEパススルーとIPoE方式の3つ目の違いは、ネットワークの混雑状態です。これをネットワーク輻輳といいます。
先ほども説明しましたがIPoE方式は網終端装置を通過する必要がなく、網終端装置はプロバイダーごとに用意されています。
しかし、通信容量の上限があるためネットワーク速度が低下しますが、IPoE方式は網終端装置の代わりに、ゲートウェイルーターを経由するので混雑が起こりにくくなっています。
PPPoEパススルーの接続概念を知ろう
PPPoEパススルーは、特定のアプリケーションに接続ができ、IOT家電をリモート操作できます。しかし通信速度が遅いことや、ウイルス感染などの危険性がある一方で、PPPoE方式のデメリットを解消できるIPoE方式という接続方式も存在します。
正しくインターネットの接続概念を知り、快適なインターネットライフを送りましょう。
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