業界ごとにIT市場の動向を解説！【ネットワーク編】

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公開日時: 2019-05-31 　更新日時: 2022-04-27

この記事でわかること

世界のネットワークのサービス市場とネットワークインフラ市場は、どのような動きを見せているのでしょうか。
総務省が発行している「平成30年版　情報通信白書」からネットワーク市場の動向をご紹介します。
情報通信白書は日本と世界の動向などを概観するために作成されており、市場がどのような動きをしているのかを確認できます。
自分がどのような動きをすれば市場に後れをとらずに仕事ができるのかがわかるため、参考にしてみてください。

通信サービス・LPWA

世界の固定ブロードバンドサービスである「xDSL」、「CATV」、「FTTx」は、2016年にオリンピック需要で契約数が増えたことから2017年にはその反動で一時的に契約数が減少しています。
しかし、2020年には契約数が8.8億まで増加すると予測されています。
また、携帯電話やスマートフォンなどの移動体通信サービスは、アジアやアフリカなどの新興国を中心に契約数を伸ばしていましたが、今後はそのスピードが緩やかになると考えられています。
LPWAは、Low Power Wide Areaの略で、通信速度は低速なものの、一般の電池で数年以上にわたって運用できる高い省電力性と数kmから数十kmもの広域な範囲で通信が可能な技術で、現在開発と提供が進んでいるものです。
LPWAのモジュール出荷台数と接続数は、2014年から急速な成長を続けており、2014年には1,000台程度だった出荷数は2020年には4億台を超えると予測されています。
特に、低コストでもあるLPWAはIoTを進める中国やその他のアジア諸国でも導入が進むと考えられています。

固定・移動体ネットワーク機器

固定ネットワーク機器市場では、固定ブロードバンドサービスやクラウドサービスを支える基盤として光ネットワークの利用が進んでいます。
通信データの大容量化や通信スピードの高速化に対応するための光伝送機器の需要は、アジア太平洋地域を中心に増加を続けています。
FTTH機器市場では、新興国の需要が中心となっています。
最大市場である中国では光インフラの導入が推進されてきましたが、普及が一段落した2016年をピークに緩やかな減少に転じると予測されています。
また、移動体ネットワーク機器を見てみると、マクロセル基地局市場は2015年をピークに減少が予測されています。
その一方で、システム全体において超高速かつ大容量のサービスを提供するインフラとして、マクロセルを補完するスモールセルの市場が発展すると考えられています。
指向性の高い無線インフラに対応する屋内設置や利便性を高めるための投資も拡大しており、世界の全地域で成長が続いています。

今後の成長市場はLPWAとスモールセル

世界のネットワーク市場ではある程度の普及が進み、成長が鈍化するものもあれば、新たに成長が見込まれるものも出てきました。
特にLPWAとスモールセルの市場は今後大きく発展することが予測されています。ネットワークエンジニアの業務にも関わってきますので、今から注視しておいて損はないでしょう。

※出典元：「平成30年版　情報通信白書」

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