ネットワーク機器を普段から扱っているエンジニアは、国内でのベンダーシェアが気になるでしょう。
ベンダーシェアの動向は、スキルアップを図る際に参考になることも多いです。
ここでは、現在における日本のネットワーク機器のシェア率と今後の予想を紹介していきます。
目次
日本のネットワーク機器のシェア率
IDC Japanが2018年7月に発表したデータによると、日本国内でネットワーク機器のシェア率がもっとも高いのはCiscoでした。
Ciscoのシェア率は半分に迫る46.6パーセントで、日本企業で使われているネットワーク機器の半数近くがCisco社製ということになります。
Ciscoが圧倒的シェア率を誇る中で、シェア率が2位以下のベンダーはかなり競っているのが特徴です。
その中で2位はJuniperで5.0パーセントのシェア率でした。
3位のYamahaは4.7パーセントで、4位はFujitsuの4.6パーセントと続きます。
6位あたりまでは、1位のCiscoからは大きく引き離されているものの、ほとんど差がなく、どれも甲乙付けがたい状態です。
ただ、それぞれのベンダーが得意とする分野においては、お互いに差別化を図っています。
例えば、YamahaはSOHOルーター市場で売上を伸ばし、シェアが50パーセント近くに達しました。
Juniperはイーサネットスイッチ市場でシェアを拡大中です。
今後のネットワーク機器市場予測
ネットワーク機器の2018年の市場規模は支出額ベースで見ると2,374億1,000万円で、前年比成長率で見ると5.9パーセントでした。
その中でも企業向け無線LAN機器市場の成長が著しく、前年と比べて24.8パーセントという大幅な伸びを見せています。
その背景にあるのは、「ワイヤレスファースト」という無線でのアクセスを第一とする考え方です。
IDC Japanでは、「ワイヤレスファースト」の考え方は今後も進展していくとの見方を示しています。
その影響で企業向け無線LAN機器市場の成長も、今後しばらくは明るい見通しです。
そして、アクセスポイントの出荷台数は2023年までに、4.6パーセント程度の年間成長率が続くものと予測されています。
しかし、企業向けイーサネットスイッチや企業向けルーターに関しては、市場の成熟化により成長が鈍化するとの見通しが強いです。
そのため、2023年までの年間成長率は、マイナス3.5パーセント程度になると予測されています。
ワイヤレスファーストの波に乗って無線LAN機器市場が拡大中
企業向けのネットワーク機器はCiscoが半数近くのシェア率を誇り、単独でトップに君臨しています。
この数年は、「ワイヤレスファースト」の波に乗りネットワーク機器市場が好調です。
イーサネットスイッチやルーターは市場が成熟化する中で、無線LAN機器は今後もプラス成長が見込まれています。
※IDC Japan「国内企業向けネットワーク機器市場予測」
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