MongoDBとは
MongoDBとはオープンソースのドキュメント指向データベースのことです。
MongoDBは2007年に現在のMongoDB Inc.によって開発されたデータベースです。NoSQLの分野で高いシェアを集めているクロスプラットフォームに対応しており、本体はオープンソースですが、サブスクリプションなどは有償で購入することもできます。
MySQLとの違いは
MongoDBはリレーショナルデータベースであるMySQLと違い、ドキュメント型データベースとなっています。
両者は根本的に異なる性質を持つデータベースです。たとえばMongoDBの場合はドキュメント型なので自由に構造を変更することができますが、MySQLの場合は構文を利用してテーブルのすべての行に操作をする必要があります。
MongoDBの利点8つ
MongoDBの利点をご紹介します。
MongoDBはMySQLと異なる特徴を持ったドキュメント指向型のデータベースとなっていますが、具体的にはどのような利点があるのでしょうか。
ここではMongoDBの利点8つを、それぞれご紹介しますのでMongoDBの利用を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
MongoDBの利点1:開発しやすい
MongoDBは開発しやすいという利点があります。
MongoDBにはリレーショナルデータベースのようなトランザクションやリレーショナルなどの機能が実装されていません。
そのためシンプルでわかりやすく、開発時にユーザーはデッドロックについて考える必要のない、開発しやすいデータベースになっています。
MongoDBの利点2:動的スキーマ設計
MongoDBは動的スキーマ設計になっているという利点があります。
動的スキーマ設計とはユーザー側でスキーマの動的な変更ができる設計のことです。一般的なリレーショナルデータベースの場合、細かい部分までしっかりと定義を行なってから開発をします。
一方、MongoDBはドキュメント指向型のデータベースとなっているため、あとからでも簡単にデータベースの構造を変更できます。
MongoDBの利点3:高速操作
MongoDBは大量のデータでも高速操作ができるという利点があります。
インメモリで動作するため、処理速度が速いという特徴があり、多くのデータをスピーディに処理することができます。
ただしメモリよりも多くのデータを処理しようとすると、性能を発揮できないこともあるため注意が必要です。
MongoDBの利点4:レプリカセット
MongoDBはレプリカセットという利点があります。
MongoDBはレプリカセットという機能を保有しています。レプリカセットは3台以上のサーバーを用意して、常にデータの同期を取っておく仕組みです。
レプリカセットの仕組みにより、障害発生時もすぐに別のサーバーなどを動かしてレプリケーションを行うことができます。また、このサーバーは優先順位づけにより、読み出しの設定も可能です。
MongoDBの利点5:スケールアウトができる
MongoDBはスケールアウトができるという利点があります。
MongoDBは複数のノードによって異なるデータを保存する「シャーディング」という負荷分散のしくみを持っているため、読み取りや書き込みのスケーラビリティが実現可能です。
さらにオートシャーディングによるオートスケーリングにも対応しているため、全体のパフォーマンスを向上させて容易にスケールアウトできるようになっています。
MongoDBの利点6:読み書きの速度が速い
MongoDBは読み書きの速度が速いという利点があります。
MongoDBはデータベース側で行う処理をすべてメモリ上で実行するため、高速な書き込みが可能です。
また、MongoDBをはじめとしたNoSQLは複雑なクエリ処理をせずに、膨大な量のデータをデータベースに書き込む速度や読み出す速度を重視しているという特徴があります。そのため、迅速なデータの読み書きが可能です。
MongoDBの利点7:親和性が高い
MongoDBは親和性が高いという利点があります。
MongoDBはプログラミング言語向けのドライバを用意しているため、Webアプリケーションとの親和性が高いという特徴があります。
MongoDBのプログラミング言語向けドライバは、C、C++、Java、PHP、Perl、Node.js、Ruby、Python、Scalaなどの代表的なプログラミング言語です。
MongoDBの利点8:データを格納できる
MongoDBはデータを格納できるという利点があります。
MongoDBはドキュメント指向型のデータベースとなっているため、JSON形式のレコードをBSONで管理し、ドキュメントのまとまりをコレクションとして格納する仕組みになっています。
そのため、複雑なデータ構造であってもMySQLのようにテーブルに分けて格納するのではなく、そのままデータベースに格納できることが特徴です。
MongoDBを使うシチュエーション5つ
MongoDBを使うシチュエーションをご紹介します。
データベースにはさまざまな種類がありますが、MongoDBはどのようなシチュエーションで利用されるのでしょうか。
ここではMongoDBを使うシチュエーション5つをご紹介しますので、MongoDBを活用するための参考にしてみてください。
MongoDBを使うシチュエーション1:RDBとの使い分け
MongoDBはRDBと使い分けすることで活用できます。
基本データはリレーションデータベースで管理し、データ量が多い場合にはMongoDBを利用するというように、データによってデータベースを使い分けるのもおすすめです。
たとえばソーシャルサイトの行動ログやゲームアカウントの設定情報などは、RDBと使い分けることで利用されています。
MongoDBを使うシチュエーション2:ソーシャルゲーム
MongoDBはソーシャルゲームに利用できます。
軽い書き込みや読み込み処理が多いソーシャルゲームのメインストレージとして、MongoDBを利用するのもおすすめです。
MongoDBは分散処理機構であるシャーディングが可能なため、水平分散できる仕様になっていいます。そのため、スキーマレスで柔軟な運用ができます。
MongoDBを使うシチュエーション3:裁量権が大きい場合
MongoDBは裁量権が大きいケースに利用できます。
裁量権が大きいプロジェクトであればコスト的にも融通を効かせることができるため、MongoDBでリソースを適切に使用することで安定した環境構築が可能になります。
また、スキーマ設計を自由に行えるプロジェクトであれば、開発スピードも向上させることができ、さらにクラウドが利用できるのであれば、クラウド側にスケーリングなどを任せることも可能です。
MongoDBを使うシチュエーション4:操作データログの蓄積
MongoDBは操作データログの蓄積に利用できます。
すでにMongoDBをログストアに活用する事例は多く、特にWebサイトの操作データログの蓄積に向いています。
MongoDBにはデータサイズの制限を持ったコレクションである「Capped Collection」や、有効期限を過ぎると自動的に削除される「TTL Collection」などの機能が搭載されているため、活用しやすいでしょう。
MongoDBを使うシチュエーション5:独自項目を検索対象にする場合
MongoDBは独自項目を検索対象にするようなコンテンツで利用できます。
MongoDBはスキーマレスがデータベースとなっているため、特にユーザーによって独自設定を定義するようなシステムでの利用に適しています。そのため、アンケートシステムなどに向いているでしょう。
また、MongoDBなら独自項目を検索することも可能です。
MongoDBの仕組みについて理解しよう
MongoDBはオープンソースで利用できるドキュメント指向型のデータベースです。
動的スキーマ設計になっているため構造を変更することができ、スケールアウトも可能です。ぜひこの記事でご紹介したMongoDBの利点やMongoDBを使うシチュエーションなどを参考に、MongoDBを活用してみてはいかがでしょうか。
インフラエンジニア専門の転職サイト「FEnetインフラ」
FEnetインフラはサービス開始から10年以上『エンジニアの生涯価値の向上』をミッションに掲げ、多くのエンジニアの就業を支援してきました。
転職をお考えの方は気軽にご登録・ご相談ください。