phpフレームワークlaravelでできる使い方や特徴とは?
- システム
エンジニア - Laravel-adminの使い方を知りたいです。
- プロジェクト
マネージャー - Laravel-adminで管理画面の作成・導入方法を見ていきましょう。
laravelが持つ特徴4つ
laravelは2011年にリリースされたPHPのフレームワークです。Symphonyをベースに開発されたもので、学習コストが低く使いやすいPHPフレームワークとして人気があります。
これからPHPを勉強していこうと考えている方も、PHPの学習に合わせてlaravelについて学んでみてはいかがでしょうか。ここではlaravelが持つ特徴4つをご紹介していきます。
1:Webアプリ開発に必要な機能が用意されている
フレームワークとは開発を行う際の土台になるソフトウェアを指します。laravelにもWebアプリケーション開発を行う際に必要となるさまざまな機能が用意されているため、Webアプリ開発の土台として利用できます。
また、laravelのベースになっているSymphonyはもともと大規模なWebアプリケーション開発用のフレームワークであるため、laravelも規模が大きなWebアプリケーション開発に適しています。
2:ソフトウェア設計がMVC規約に基づいている
laravelはソフトウェア設計にMVCモデルを採用しています。
MVCモデルとは処理を「Model(データ処理)」「View(画面表示)」「Controller(全体制御)」に分けて機能毎にソフトウェア開発を行う手法のことで、MVCモデルに基づいて開発を行うことで、処理の内容と記述する場所が明確になるというメリットがあります。
3:直感的なデータベース操作ができる
Webアプリ開発に必要な機能が備わっているlaravelでは、非常に直感的で容易なデータベース操作が可能です。
具体的には、laravelにはデータベースとモデルをリレーションすることでデータの扱いを容易にする「Eloquent ORM」と、テーブル定義の変更を行った際に内容をファイルにすることで管理を容易にする「Migration」が備わっています。
4:作業効率がアップする
laravelを利用することで最初からWebアプリ開発の枠組みができた状態から開発をスタートすることになるため、作業効率をアップさせて短期間で開発を完了させることができます。
また、laravelには自動的にバリデーションチェックを行う機能が用意されているため、これまでバリデーションチェックに掛かっていた時間も短縮することができます。
laravelを使う前に必要なこと
PHPフレームワークのlaravelを利用する場合、まずはlaravelを利用できるように使用しているパソコンにインストールし、さまざまな初期設定を行う必要があります。
ここではlaravelを使う前に必要なことをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
Composerをインストールしておく
ComposerとはPHPやlaravelのパッケージ管理システムです。laravelはComposerを使ってインストールするため、パソコンにComposerが入っていない場合は先にComposerをインストールしておきましょう。
Windowsの場合はComposerの公式ページからインストールしましょう。Macの場合はターミナルからコマンドを使ってインストールします。
初期設定を済ませる
laravelはデフォルトの状態では言語が英語になっており、タイムゾーンもデフォルトは「UTC」になっています。そのため、利用を開始する前に仕様環境に合わせて初期設定を行っておく必要があります。
ここでは初期設定についてご紹介します。
言語と時刻をそれぞれ日本仕様に変える
laravelを利用する場合には、言語とタイムゾーンを日本仕様に変更する必要があります。先にユーザー認証機能を入力した状態にしておきましょう。
config/app.phpを開いて「タイムゾーン(timezon)」を「’Asia/Toky’」に変更し、「ロケール(locale)」を「’ja’」に変更しましょう。さらにlaravel公式にも記載されているように日本語フォルダをインストールしましょう。
エラーを確認できるようにしておく
日本語ファイルだけではエラー表示を日本語にすることができないため、エラーを確認できるように日本語に変更する必要があります。
「resouces/lang/ja/passwords.php」を開き、「’user’ => “メールアドレスに一致するユーザーは存在しません。”, + ‘throttled’ => ‘ログインに続けて失敗しています。再度お試しください。’,」を追加しましょう。
laravelでできる使い方5つ
laravelはPHPのフレームワークの中でも手軽に使える人気のフレームワークですが、laravelを利用することで具体的にどのようなことができるのかわからないという方も多いでしょう。
ここではlaravelでできる使い方5つをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
1:ビューを作成できる
ビューとはWebサイトでのHTMLファイルと同様に、ユーザーがブラウザ上で見たり操作したりすることができる画面レイアウトのことです。laravelにはビューを作成するためのBladeが標準搭載されているため、laravelを利用することでビューを作成することができます。
ビューにより、入力フォームの送信などのリクエストをサーバーで受け取り、帰ってきた結果を画面に描画することができます。
ビューを作るためのBladeとは?
Bladeとはlaravelでビューを作るためのテンプレートエンジンです。Bladeはデータを使ってビューの見た目の作成を行います。
実際にlaravelでビューを作成する場合、親レイアウトを各ページに継承するためのビューの継承や、ビューへのデータの受け渡しなどにBladeが使われています。
2:URLとアクションを紐付ける「ルーティング」ができる
laravelを利用することで、アクセスしたURLと実行するアクションの紐付け(ルーティング)を行うことができます。laravelではルーターというクラスによって紐付けを一元管理しています。
ルーティングを行うことにより、どのURLにアクセスしたときにどのアクションを行うのかという情報を紐付けることができます。
Routeクラスを使用したルーティングの定義方法
ルーティングのファイルは「routes/web.php」にあります。web.phpに「Route::resource(‘hello’, ‘HelloController’);」のようなルーティングを追加することで、「HelloController」を実行するという内容を定義できます。
3:データベースを作成できる
laravelではArtisanコマンドによってデータベースにテーブルを作成することができます。また、カラムの内容の変更や削除なども行えます。
データベースにテーブルを作成する場合には、テーブルの設計書となるマイグレーションファイルを作成する必要があります。
マイグレーションファイルの作成方法
マイグレーションファイルを作成する場合、laravelプロジェクトファイルで「php-7.1 artisan make:migration マイグレーションファイル名 –create=テーブル名」というコマンドを実行します。
「artisan make:migration」コマンドを実行することで、マイグレーションファイルが「database/migrations/」に作成されます。
マイグレーションの実行方法
マイグレーションファイルを実行する場合、必要に応じてカラムの情報を追加する必要があります。テーブル情報を記述したら、「php-7.1 artisan migrate」というartisanコマンドで実行できます。
4:Forgeで簡単にクラウドへ展開できる
Forgeとはlaravelのメンテナンスを行っている「Laravel LLC」が提供しているサービスです。Forgeを利用することで、PHPで作成したアプリケーションをクラウド環境へ簡単に展開することができます。
AWSなどにアプリをホスティングしたい場合、Forgeを使えば環境構築が容易にできます。
5:MacはHomebrewを利用できる
Macでlaravelの環境構築を行う場合、パッケージ管理ツールであるHomebrewを利用できます。また、データベースなどの機能もHomebrewで別途インストール可能です。
そのため、Macを利用する場合は先にHomebrewをインストールしておきましょう。
laravelを使った開発例
ここまでlaravelでできる使い方についてご紹介してきましたが、実際にPHPでの開発にlaravelを利用する場合、どのような開発例があるのでしょうか。ここではlaravelを使った開発例をご紹介していきます。
Laravel-adminでの管理画面の開発手順5つ
今回は、Laravelで管理画面を作成する方法について説明します。ここでは、管理画面用パッケージ「Laravel-admin」の導入方法を紹介します。Laravel-adminでの管理画面を作成する方法に興味のある方はぜひご覧ください。
1:プロジェクトの生成
まず、Laravelのプロジェクトを生成します。ここでは、「myapp」というプロジェクトを生成します。以下のコマンドを実行します。
プロジェクトディレクトリに移動し、サーバーを起動してみます。
ブラウザから以下にアクセスして、Laravelが表示されれば成功しています。
https://localhost:8000/
次にデータベースを作成します。以下のコマンドを実行します。
次に、myapp/.envファイルを修正します。
2:composerでLaravel-adminを導入
composerでLaravel-adminを導入します。以下のコマンドを実行します。
以下のように表示されれば成功しています。
このようにcomposerでLaravel-adminを導入します。
3:vendor外に出力
Laravelでは、assetファイルおよびConfigファイルをvendor外に出力できます。以下のコマンドを実行します。
以下のように表示されれば成功しています。
4:インストール
Laravel-adminをインストールします。以下のコマンドを実行します。
以下のように表示されれば成功しています。
データベースのテーブルを確認すると、admin_***が追加されていることが分かります。
次に、config/admin.php の中にある
を
に変更します。
このように、Laravel-adminをインストールします。
5:管理画面にアクセス
それではLaravel-adminの管理画面にアクセスしてみます。ブラウザから以下にアクセスしてください。
https://localhost:8000/admin
ID/PWともにadminです。ダッシュボードが表示されれば、Laravel-adminの導入は成功です。
laravelを使ったTo-Doリストアプリの開発手順8つ
laravelを利用することで、基本的な機能を持ったTo-Doリストアプリを簡単に作成することができます。
ここではlaravelを使ったTo-Doリストアプリの開発手順8つをご紹介していきますので、To-Doリストアプリの作成に興味がある方はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
1:composerコマンドでLaravelプロジェクトを作成する
まずはプロジェクトを作成したい任意のフォルダへ移動します。次に、「composer create-project laravel/laravel=5.2.31 任意のプロジェクト名」というコマンドを実行しましょう。
2:作成したプロジェクトのフォルダに移動する
コマンドを実行することで、フォルダにプロジェクトが作成されます。「cd 任意のプロジェクト名」というcdコマンドを実行し、カレントディレクトリを変更してプロジェクトフォルダに移動しましょう。
3:scaffoldを追加する
Scaffoldのインストールを行いましょう。「composer require ‘laralib/l5scaffold’ –dev」というコマンドを実行することでインストールできます。
また、「php artisan」というコマンドを実行して「make:scaffold Create a scaffold with bootstrap 3」が含まれていないかどうかチェックすると良いでしょう。
4:config/app.phpにプロバイダーを追加する
「make:scaffold」コマンドを使用できるようにするためにはファイルを編集する必要があります。「config/app.php」内の「Application Service Providers…」内に「Laralib\L5scaffold\GeneratorsServiceProvider::class,」を追加しましょう。
5:php artisan make:scaffoldコマンドを実行する
「make:scaffold」コマンドが実行できるようになったため、「php artisan make:scaffold」を実行しましょう。たとえば、「make:scaffold Create a scaffold with bootstrap 3」のように記述すると実行可能になっています。
6:データベース設定を行う
「/ToDoList/database」内で「database.sqlite」コマンドを実行し、sqliteファイルを作成しましょう。環境はVisual Studio Code上でも、touchコマンドやviを使用しても問題ありません。
「ToDoList/.env」ファイルを開き、「DB_CONNECTION」を「sqlite」へ変更、さらに「DB_DATABASE」をコメントアウトしましょう。
7:データベース初期化処理を実行する
データベースのマイグレーションを行いましょう。「php artisan make:scaffold Task –schema=”title:string,body:text”」を実行し、さらに「/ToDoList/app/Http/routes.php」に「Route::resource(“tasks”,”TaskController”);」を追加します。
さらに「php artisan migrate」を実行しましょう。
8:Laravel内蔵サーバーを起動する
ここまでの作業でTo-Doリストアプリの準備は完了です。最後に「php artisan serve」というコマンドでlaravel内蔵サーバーを起動し、プラウザから「http://localhost:8000/tasks」にアクセスしてみましょう。
laravelの学習方法
laravelについて学んでみようと考えている方の中には、どのようにして学習すればいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。ここでは最後に、laravelの学習方法についてご紹介します。
laravel公式の「クイックスタート」を活用する
laravel公式サイトにある「クイックスタート」を利用することで、laravelのインストールや設定方法、使い方などを学ぶことができます。
laravelを利用するのに必要な情報が纏まっているため、はじめてlaravelを触ろうと考えている場合は「クイックスタート」を見てみると良いでしょう。
書籍を活用する
PHP関連の書籍の中にはlaravelに特化した書籍もあります。たとえば「PHPフレームワーク Laravel入門」などの本を使えば、サンプルコードを使って手を動かしながら学べるため、laravelに関する知識をひと通り身につけることができるでしょう。
- システム
エンジニア - Laravel-adminのインストール方法が分かりました。
- プロジェクト
マネージャー - 実際に自分でコードを書いてLaravel-adminを覚えてみましょう。
laravelの使い方を学ぼう
いかがでしたでしょうか。Laravelで管理画面を作成する方法について説明しました。ここでは、管理画面用パッケージ「Laravel-admin」の導入方法を紹介しました。
Laravel-admin以外にも管理画面用のパッケージはあるので、興味のある方は調べてみてください。
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