プライベートクラウドとは?概要やメリット、構築方法についてご紹介

- システム
エンジニア - プライベートクラウドのことを教えてください。
- プロジェクト
マネージャー - プライベートクラウドとは特定のユーザーが利用できるクラウドです。詳しく見ていきましょう。
プライベートクラウドとは?
プライベートクラウドは、自社や個人専用のクラウド環境を指します。
特定のユーザーのみが利用でき、それ以外のユーザーはアクセスできないように設定されます。そのため、よりセキュリティ面に優れたクラウドです。プライベートクラウドには大きく2種類あり、ホスティング型とオンプレミス型があります。
下記にてそれぞれ紹介します。
ホスティング型
ホスティング型は、ホスティング業者が提供しているクラウド環境の一部を借りて作成するプライベートクラウドです。
物理的な設備の管理はホスティング業者にお任せします。
もしホスティング型プライベートクラウドを構築する場合、AmazonやRackspace Hostingなどのホスティング業者に依頼が必要です。
オンプレミス型
オンプレミス型は、自社や個人の建物内にサーバーや回線などの物理的な設備を構築します。
一般的なオンプレミス環境と違い、サーバー環境を仮想化します。仮想化することで、その仮想環境を自社のユーザーにクラウド環境として利用します。仮想化には、Hyper-VやVMware vSphereなどのハイパーバイザーを利用します。
もし構築する場合は、インフラ機器に関する専門的な知識がある人を雇う必要があり、管理コストは高くなります。
プライベートクラウドとパブリッククラウドの違いは?
プライベートクラウドとパブリッククラウドには、不特定多数のユーザーが利用できるか特定のユーザーしか利用できないかに違いがあります。
パブリッククラウドは不特定多数のユーザーが利用できますが、プライベートクラウドでは特定のユーザーのみしか利用できません。
パブリッククラウドを提供している企業例として、AmazonやGoogle、Alibabaなどがあります。
プライベートクラウドとオンプレミス型の違いは?
オンプレミス環境とプライベートクラウドとの違いは、初期構築に掛かる費用です。
オンプレミス環境の構築にはインフラ設備の導入検討から運用までを自社で行う必要があり、費用が莫大になりやすいですが、プライベートクラウドは都度利用料を払えば良いので初期構築コストを下げられます。
ですがもし長期で利用していく場合は、ランニングコストのかかるプライベートクラウドの方が高くつくこともあります。
プライベートクラウドのメリット
プライベートクラウドのメリットには、大きく自由度の高いクラウド環境を作れることや高度なセキュリティを保てるという2つのメリットがあります。
例えば自社で特殊なシステムを利用している場合、この2つのメリットを生かしてその特殊なシステムに合ったセキュアなクラウドが構築可能です。
下記にて、それらのメリットについて更に詳細に紹介します。
自由度の高いクラウド環境
プライベートクラウドは外のネットワークとは閉鎖されているため、設計に自由度があります。
サービスの仕様を自由に決定できます。独自性のあるシステムを使用していても、そのシステムに応じてCPUやメモリなどのコンピューティング処理能力なども想定したインフラ環境が構築できます。
例えば、基幹業務システムという高度なガバナンスが必要なシステムもプライベートクラウドであれば構築可能です。
高度なセキュリティ
パブリッククラウドと比べると比較的高度なセキュリティコントロールが可能です。
サービスの仕様を自由に決定できる特徴があるので、企業ポリシーに応じたセキュリティ管理機能を構築できます。
例えば、企業それぞれが独自のセキュリティポリシーを適用させることもできます。
プライベートクラウドのデメリット
プライベートクラウドにはメリットだけではなくデメリットも存在します。
デメリットとしては、パブリッククラウドと比べると比較的構築に費用が掛かることや、オンプレミス型のシステムと似てリソースの調整が難しい点が挙げられます。
下記にて、2点のデメリットについて説明します。
比較的費用が高い
パブリッククラウドに比べると費用面では割高です。
オンプレミス型と似て自社でシステムを構築・運用するため、機材のコストや専門的な知識を持つ人が必要になることによる運用コスト・人的コストが大きくなる傾向にあります。
もし費用を抑えたいということであれば、パブリッククラウドを選ぶ方が良いでしょう。
リソースの調整が難しい
こちらはホスティング型のプライベートクラウドについての特徴ですが、リソースの追加や縮小を導入後に行うことは難しいでしょう。
ホスティング型の場合、クラウド環境の利用は長期間が前提で契約するので、拡張性はあまりありません。
もし将来の事業計画の見通しが立っていないという状態であれば、プライベートクラウドは不向きです。
プライベートクラウドの構築・設定方法
プライベートクラウドの構築方法には、大きく分けて自前で行うか、サービスを提供しているベンダーにお任せするかのどちらかです。
自前で行う場合は専門知識を持った人が社内にいる必要があり、物理的なハードウェアも購入する必要があるので費用は高く掛かります。
もし人的・経済的リソースが無い場合はベンダーにお任せするのがおすすめです。
自前で構築する
プライベートクラウドは、自社で構築できます。
自社で構築する場合は、自社にサーバーやOS、ネットワークについて専門的な知識がある人を社内で雇用している必要があります。また、仮想化は物理障害が複数のサーバーに及んでしまう弱点があるため、障害対策もオンプレミス型の構成より高度になります。
もしIT知識に疎い場合は、後述するようにベンダーが提供しているプライベートクラウドをおすすめします。
ベンダーに任せる
自前での構築が難しい場合や、初期費用を抑えたい場合は、ベンダーに提供してもらう方法もあります。
現在プライベートクラウドを提供しているベンダーは豊富に存在し、日本IBMや日本オラクル、日本マイクロソフトなどの大手ITベンダーのみならず、vmwareやGoogle、Amazonなど多くの企業が参入しています。
その中でも今回は、IBMとAmazonが提供しているサービスを紹介します。
IBMのプライベート・クラウド・ソリューション
IBMが、IBM Cloud Privateを提供しています。
IBM Cloud Privateを利用することで、プライベートクラウドを迅速に導入し、またリソースの拡張を簡易にします。
もしクラウド環境とセキュリティ面での安全性のどちらも手に入れたい場合、IBM Cloud Privateを利用することでどちらも手に入れることが可能です。
AWSのプライベートクラウドサービス
AWSは、Amazon VPCというプライベートクラウドサービスを提供しています。
Amazon VPCは、AWSの中にあるクラウド環境の一部を企業専用にする仕組みです。これにより、従来のパブリッククラウドと同じような利便性を保ちながら、セキュリティ面に優れたクラウド環境が手に入ります。
例えばAmazon VPCでAWS CodeBuildを使用する場合、
1
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aws ec2 describe-vpcs
|
でリージョン内のAmazon VPC IDを一覧表示できます。
プライベートクラウドは、自宅でも構築できるのか?
プライベートクラウドは、自宅でも構築できます。
NASを利用すれば、自宅でも簡単にセキュアなオンラインストレージを構築できます。お金を掛けたくない場合は、古くなったPCでプライベートクラウドを構築することも可能です。
例えば、使わなくなったPCをサーバー化して家のどのPCからでも使わなくなったPCのHDDにアクセスできるようにすれば、立派なプライベートクラウドの完成です。
- システム
エンジニア - セキュリティー面でも優れているのですね。
- プロジェクト
マネージャー - プライベートクラウドのメリットやデメリットを理解しながら実際に構築してみましょう。
クラウドを構築し、よりセキュアで自由度の高いクラウドを利用しよう!
今回は、プライベートクラウドの概要とメリット、そして構築方法について簡潔に紹介しました。
プライベートクラウドの構築より費用を抑えつつ、セキュアな環境のクラウドを作り出せることもあります。また、パブリッククラウドと比較すると自由度の高い運用も見込めます。
それぞれのメリットとデメリットを理解して、正しくクラウドを運用しましょう。
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