AWS EBSとは?8つの特徴とEBSボリュームについても解説

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AWS EBSとは?8つの特徴とEBSボリュームについても解説

AWSとは?

AWSは、Amazon Web Servicesの略称で、アメリカの大手インターネット通販のAmazonが提供している、世界で広く活用されているクラウドプラットフォームの総称です。世界中のデータセンターから、175以上の機能を有するサービスを提供しています。現在、急成長しているスタートアップから、大企業、主要な政府機関など、何百万もの顧客がAWSを採用しています。

「Amazon EBS」とは?

Amazon Elastic Block Store(EBS)は、スループットとトランザクションが集中するどんな規模のシステムにも対応できる、使いやすい高機能なストレージサービスです。EBSはAmazonEC2に限らず、データベースや、エンタープライズアプリケーション、コンテナ化されたアプリケーションなど、多くのサービス向けに提供されています。

「Amazon EC2」との関係性

AWSにおいて、Elastic Compute Cloud(EC2)とEBSは仮想サーバとHDDの関係にあります。EC2はAWS上に仮想サーバを作成するサービスです。EBSはEC2インスタンス用に準備された仮想ディスクであり、低コストで永続的なブロックレベルストレージとして提供されています。ミッションクリティカルなシステム向けに設計されており、ペタバイト規模までスケール可能になっています。

「Amazon S3」との違い

Amazon S3はEBSと並ぶAWSの代表的なストレージサービスです。高い信頼性、堅牢性およびスケーラビリティを兼ね備えているにもかかわらず、低価格で提供されています。EBSは主に、EC2インスタンスにマウントして、ローカルストレージとして利用できるブロックストレージとして利用されます。それに対し、Amazon S3は、安全にどこからでも接続できるオブジェクトストレージとして利用されます。

Amazon EBSのもつ特徴8つ

Amazon EBSは、EC2インスタンスのデータを保管する重要な役割を持っています。ここでは、Amazon EBSについて、主な特徴を8つ紹介し、その有用性について紹介していきます。

特徴1:2つのディスクタイプ

Amazon EBSには、SSDタイプとHDDタイプの2種類のディスクタイプが存在しています。SSDタイプのディスクは、I/Oサイズが小さく、読み書きの頻度が高いシステムに適しています。Amazon EC2インスタンスのデフォルトのEBSボリュームタイプであるgp2もSSDタイプのディスクです。HDDタイプのディスクは、バックアップやストリーミングなどのI/Oサイズが大きく、高スループットが要求されるシステムに適しています。

特徴2:高い可用性

Amazon EBSは、99.999%という可用性を維持するように設計されています。これは、1年間稼働し続けたとしても、正常に動作しない時間は数分程度に収まるということに相当します。さらに、SLA(サービスレベルアグリーメント)として、99.95%以上の可用性を約束しているため、安心して使用できます。

特徴3:データの耐久性が高い

EBSボリュームは、年間故障率(AFR)が0.1%~0.2%になるように設計されています。EBSボリュームに関する「故障」は、データの一部または全てが失われることを意味します。EBSボリュームのデータは、追加料金なしで同じアベイラビリティーゾーン内にある複数のサーバに複製されます。これは、コンポーネントの1つに障害が発生した場合に、データを失わないために重要な機能です。

特徴4:EBS Snapshot機能

EBSには、データのポイントインタイムスナップショットをAmazon S3に保存する機能が用意されています。EBSスナップショットはデータのブロックレベルで段階的に保存されます。これはつまり、直近で取得されたスナップショットに対して、変更されたブロックだけが保存対象になります。複数のスナップショットを取得する場合、どのスナップショットも完全な状態で保存されているにもかかわらず、保存されるデータは変更分だけとなるため、必要なストレージ量が低く抑えられるというメリットがあります。

特徴5:Amazon EBSエラスティックボリューム

Amazon EBSエラスティックボリュームは、利用状況に応じてボリューム設定を調整できる機能です。ボリュームの設定を変更することができるため、将来的な変更を意識せず、作成時点で必要なパフォーマンスに応じたボリュームを安心して作成できます。

特徴6:EBS スナップショットのための Amazon データライフサイクルマネージャー

データライフサイクルマネージャーは、指定したスケジュールに従ってEBSスナップショットの作成や削除を制御する機能を提供します。EBSボリュームのスナップショットを活用したデータバックアップのシンプルで自動化された方法を提供することで、利用者自身でデータバックアップや保存期間のポリシーに沿った仕組みを構築する必要がなくなります。

特徴7:Amazon EBS の暗号化

Amazon EBSは、EBSデータボリューム、ブートボリューム、およびスナップショットの暗号化を提供することで、セキュアな環境構築をサポートします。暗号化を行うための暗号化キーは、Amazon Key Management Service(KMS)を使用して作成と管理を行い、簡単に暗号化を実現することができます。また、Amazon EBSボリュームへのアクセスは、AWS Identity and Access Management(IAM)を用いて統合的に制御することが可能になっています。

特徴8:Amazon EBS マルチアタッチ

EBSプロビジョンド IOPS SSDタイプのボリュームで、マルチアタッチを有効化すると、同一アベイラビリティーゾーン内にある最大16台のNitroシステムベースのEC2インスタンスに同時にアタッチできます。マルチアタッチを有効化すると、共有する複数のEC2インスタンスからのストレージの一貫性を必要とするアプリケーションの開発が容易になります。

EBSボリュームの種類4つ

AWS EBSはその利用用途によって、4つの特性が異なるボリュームタイプから1つを選択して利用することができます。ここでは、EBSで選択可能な4つのボリュームタイプについて、特徴と利用に適した用途を紹介します。

種類1:EBS 汎用 SSD (gp2)

gp2はAmazon EC2インスタンスが利用するデフォルトのEBSボリュームです。コストと性能のバランスがよく、開発環境やテスト環境など、幅広い用途に利用されています。1GBあたり、3IOPSという性能を保証しており、利用状況に応じて3000IOPSまでバーストすることができます。バーストの持続時間には制限があるため、高いディスクI/Oを必要とする用途に利用する場合は注意が必要です。

種類2:プロビジョンド IOPS SSD(io1)

io1は最高レベルのパフォーマンスを提供するEBSストレージです。アクセス頻度が高く、ディスクI/Oの多いデータベースやアプリケーションなど、ミッションクリティカルな用途に適しています。プロビジョニングされたストレージ容量の他に、IOPS毎に費用がかかるため、他の種類のボリュームに比べて費用は割高に設定されています。

種類3:スループット最適化 HDD (st1)

SC1は高速なHDDを基盤として利用しており、安定したスループットを必要とするシステムに適したボリュームタイプです。ログ管理やストリーミング、ビッグデータ向けのデータストアなど、データセットやI/Oサイズが大きく、アクセス頻度の高いシステムに最適です。

種類4:Cold HDD (sc1)

sc1はEBSボリュームタイプの中でも低コストなボリュームタイプです。HDDはSSDを利用したボリュームとくらべ、大容量で連続したデータの保存に適しているため、バックアップなどの低速でアクセス頻度が少ないものの、大容量なデータを格納する用途に適しています。このストレージタイプは、EC2インスタンスのブートボリュームには使用できません。

Amazon EBSを上手に活用しよう!

Amazon EBSは、スループットとトランザクションが集中するどんな規模のシステムにも対応できる、使いやすい高機能なストレージサービスです。本記事では、EBSサービスを代表する8つの特徴を紹介し、その有用性をお伝えしました。EBSには4種類のボリュームタイプが準備されており、幅広い場面に対応できるように設計されています。EBSの特徴を理解し、あなたの利用用途に応じてAmazon EBSを上手に活用してみましょう。


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