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AWSの通信速度は遅い?通信速度が遅い場合の7つの対処法や運用時の注意点
目次
AWSの通信速度が遅いって本当?
AWSの通信速度は、基本的には高速ですが、HTTPS/SSHやVPNなどの通信方法によって異なります。
HTTPS/SSHとは、HTTPSとSSHのプロトコルの通信を使用して、離れた場所にあるサーバーへ安全に接続する方法のことです。
VPNとは、インターネット上に仮想の専用線を設置して、安全に使用できる専用ネットワークを構築する接続方法です。
AWSの通信速度が遅い場合の9つの対処法
AWSの通信速度が遅い場合、高速になるように改善が可能で、AWSの通信速度が遅い場合の対処法には、さまざまなものがあります。
ここでは、Linuxの拡張ネットワーキングを使用する、Cloud Watchなどを利用してメモリ利用率を監視、Amazon Cloud Frontを利用する、インスタンスタイプを改善するなど、AWSの通信速度が遅い場合の対処法について9つ紹介していきます。
1:Linuxの拡張ネットワーキングを使用する
AWSの通信速度が遅い場合の対処法の1つめは、Linuxの拡張ネットワーキングを使用することです。
Linuxの拡張ネットワーキングでは、従来より低いCPU使用率でも、高いスループットを引き出せる、高性能なネットワーキング機能を利用できます。
また、インスタンス間のレイテンシーも低く、AWSの通信速度の改善が可能です。
2:Cloud Watchなどを利用してメモリ利用率を監視
AWSの通信速度が遅い場合の対処法の2つめは、Cloud Watchなどを利用してメモリ利用率を監視することです。
インスタンスのメモリ利用率が高いと、CPUなどのスペックを活かしきれなくなって、通信速度が落ちてしまうことがあります。
適正なメモリマネージメントを実施するために、Cloud Watchなどを利用してメモリ利用率を監視することで、AWSの通信速度を改善できます。
3:Amazon Cloud Frontを利用する
AWSの通信速度が遅い場合の対処法の3つめは、Amazon Cloud Frontを利用することです。
Amazon Cloud Frontは、高速な通信によってデータやアプリなどを送る、高速コンテンツ配信ネットワークです。
フィードレベルの暗号化やHTTPSサポートなど、最先端のセキュリティシステムも提供しているので、Amazon S3などと組み合わせて安全な高速通信が可能になります。
4:インスタンスタイプを改善する
AWSの通信速度が遅い場合の対処法の4つめは、インスタンスタイプを改善することです。
AWSの通信速度が遅い場合、Amazon EC2で立ち上げたインスタンスのスペックが低いためにパフォーマンスが出ていない可能性があります。
CPUやメモリ、ストレージやネットワークキャパシティーなどのインスタンスタイプを改善することで、通信速度を改善できることもあります。
5:Amazon ElastiElastiCacheを利用する
AWSの通信速度が遅い場合の対処法の5つめは、Amazon ElastiElastiCacheを利用することです。
Amazon ElastiElastiCacheは、高速な応答が必要なインメモリデータストアを構築し、高速な通信を可能にしてくれるAWSのサービスです。
Amazon ElastiElastiCacheにより、メインメモリキャッシュからデータを取得できるようになります。
6:EBSのボリュームタイプをニーズに合わせて選択する
AWSの通信速度が遅い場合の対処法の6つめは、EBSのボリュームタイプをニーズに合わせて選択することです。
Amazon EBSでは、構築するアプリのニーズに応じてストレージのスペックなどを調整でき、通信速度の改善に役立ちます。
サイズの小さなデータを頻繁に読み込むのに適したSSDベースのストレージと、サイズの大きなデータを読み込むのに適したHDDベースのストレージがあります。
7:AWS Direct Connectの利用へ切り替える
AWSの通信速度が遅い場合の対処法の7つめは、AWS Direct Connectの利用へ切り替えることです。
AWS Direct Connectとは、AWSのサービスを利用する際に、インターネットからではなく、プライベートな接続方法を構築してくれるサービスです。
AWS Direct Connectを利用することで、安全な接続が確保できると共に、スループットを向上させて高速な通信が可能になります。
8:ネットワーク機器の設定を確認する
AWSの通信速度が遅い場合の対処法の8つめは、ネットワーク機器の設定を確認することです。
AWSの通信が遅い場合、AWSのサービス側に原因があるのではなく、自身が使用しているネットワーク回線の速度やルーターなどのネットワーク機器が原因のこともあります。
ネットワーク機器の設定を確認し、より高いパフォーマンスを出せるようなネットワーク機器を使用することが大切です。
9:ネットワークが輻輳化していないか確認する
AWSの通信速度が遅い場合の9つめは、ネットワークが輻輳化していないか確認することです。
高速通信が可能なネットワークでも、一度に大量の接続があると、通信速度が低下したり、通信が安定しなくなってしまったりします。
ネットワークが輻輳化していないか確認し、複数の通信に耐えうる処理能力の高いルーターや、輻輳しにくい通信方式を利用することが大切です。
AWS Direct Connectを利用する3つのメリット
AWS Direct Connectは、ユーザーがAWSのサービスを利用するためにプライベートな接続を提供するするサービスで、AWS Direct Connectを利用するメリットには、さまざまなものがあります。
ここでは、通信速度が速くなる、セキュリティ面がしっかりしている、データの転送料が安いという、AWS Direct Connectを利用するメリットについて3つ紹介していきます。
1:通信速度が速くなる
AWS Direct Connectを利用するメリットの1つめは、通信速度が速くなることです。
通常AWSのサービスを利用する場合、インターネットを介するので、通信が込み合う時間帯などには、低速で不安定な通信になってしまうことがあります。
AWS Direct Connectでは、専用のプライベートな接続方法により、他社の影響を受けることがなくなるので、通信速度が速くなります。
2:セキュリティ面がしっかりしている
AWS Direct Connectを利用するメリットの2つめは、セキュリティ面がしっかりしていることです。
AWS Direct Connectでは、Amazon VPCを利用し、独立した専用ネットワークによるVPC接続を利用できます。
AWSのサービスを利用する際にもプライベートな通信で、セキュリティ面がしっかりしているので、安全な通信が可能です。
3:データの転送料が安い
AWS Direct Connectを利用するメリットの3つめは、データの転送料が安いことです。
AWSでは、データを転送する際に転送料がかかり、インターネットを介してAWSのサービスを利用する場合には、通常通りのデータ転送料がかかります。
AWS Direct Connectでは、インターネットを介するよりもデータの転送料が安く、AWSの利用コストを抑えることも可能です。
AWS Direct Connectを利用する時の4つの注意点
AWS Direct Connectは、プライベートな高速通信が可能になるAWSのサービスで、利用の際にはさまざまな注意点があります。
ここでは、回線を準備しなければならない、セキュリティが保証されている範囲が限られている、回線速度に種類がある、APNパートナー企業との契約によってかかるコストが変わるという、AWS Direct Connectを利用する時の注意点について4つ紹介していきます。
1:回線を準備しなければならない
AWS Direct Connectを利用する時の注意点の1つめは、回線を準備しなければならないことです。
AWS Direct Connectは、APNパートナー企業の拠点とAWSのデータセンター間を接続するサービスなので、APNパートナー企業の拠点までの回線を準備する必要があります。
インターネットを介して利用するのに比べて、準備に時間がかかってしまいます。
2:セキュリティが保証されている範囲が限られている
AWS Direct Connectを利用する時の注意点の2つめは、セキュリティが保証されている範囲が限られていることです。
AWS Direct Connectは、APNパートナー企業の拠点とAWSのデータセンター間の接続を保証するサービスで、それ以外の範囲についてはセキュリティなどの保証がありません。
APNパートナー企業の拠点までの接続は、自分でセキュリティを確保する必要があります。
3:回線速度に種類がある
AWS Direct Connectを利用する時の注意点の3つめは、回線速度に種類があることです。
AWS Direct Connectで、1対1の専用接続を利用する場合、1Gbpsと10Gbpsの回線速度のポートが提供されています。
複数のユーザーで通信を共有するホスト型接続の場合、50Mbps~10Gbpsまでの回線速度のポートが提供されています。
出典:AWS Direct Connect|AWS
参照:https://aws.amazon.com/jp/directconnect/?nc=sn&loc=1
4:APNパートナー企業との契約によってかかるコストが変わる
AWS Direct Connectを利用する時の注意点の4つめは、APNパートナー企業との契約によってかかるコストが変わることです。
AWS Direct Connectを利用するためには、APNパートナー企業との契約が必要になります。
APNパートナー企業との契約は、企業によって契約内容や通信料などが異なるので、APNパートナー企業との契約によってかかるコストが変わります。
AWSの運用をする時に注意すべきこと4つ
AWSは、サーバーなどに関する優れたクラウドサービスですが、AWSの運用をする時に注意すべきことには、さまざまなものがあります。
ここでは、運用に合ったサービスを選ぶ、コスト管理、セキュリティ管理の徹底、運用サポート専門会社へ委託するという、AWSの運用をする時に注意すべきことについて4つ紹介していきます。
1:運用に合ったサービスを選ぶ
AWSの運用をする時に注意すべきことの1つめは、運用に合ったサービスを選ぶことです。
AWSでは、非常に多くのサービスが提供されているので、自社が構築したいアプリやシステムなどに合わせて、適切なサービスを選ぶことが大切です。
また、データの重要度や可用性などによっても必要なパフォーマンスが異なり、AWSのサービスの使いやすさなども考慮する必要があります。
2:コスト管理
AWSの運用をする時に注意すべきことの2つめは、コスト管理です。
AWSは、使った分だけ利用料金がかかり、サービスや料金オプションの幅も広いので、予算に合わせてコストを管理することが大切です。
リザーブドインスタンスによってサービスの使用量を予約したり、サーバーなどのスペックが低くても運用できる時間帯には、スペックを変更してコストを抑えたりできます。
3:セキュリティ管理の徹底
AWSの運用をする時に注意すべきことの3つめは、セキュリティ管理の徹底です。
AWSのサービスを利用する場合、個人情報や重要なデータを取り扱うことも多いので、情報流出などに備えてセキュリティ管理を徹底しておくことが大切です。
IAMユーザーの管理や権限の分散、パスワード管理、バックアップ体制の整備などによってセキュリティを管理していきます。
4:運用サポート専門会社へ委託する
AWSの運用をする時に注意すべきことの4つめは、運用サポート専門会社へ委託することです。
ネットワークの監視やトラブル対応など、AWSを運用するために必要な人員を割けない場合には、運用サポート専門会社へ委託するのも1つの手です。
AWSの運用は外部の企業に任せて、開発したアプリやサービスの利便性向上などに注力できるような環境を作ることが大切です。
AWSの通信速度が気になる場合はサービスの利用も視野に入れよう
ここまで、AWSの通信速度が遅い場合の対処法や、運用時の注意点などについて紹介してきました。
AWSの通信速度が遅くても、AWSのサービスや利用環境を見直すことで改善できます。
AWSの通信速度が気になる場合は、ぜひAWS Direct Connectなどのサービスの利用も検討してみてください。
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